1998年にトロントは周辺の5つの都市と合併して大トロント地域(Greater Toronto Area:GTA)と呼び、現在は500万人を越える大都市となりました。この数字はカナダの総人口(3,000万人)の16%を占めカナダ国内最大、北米大陸では7番目の規模となっています。
そしてトロントには90以上の民族が居住し、約80の異なる言語が話されています。トロント人口の4分の1が家庭では英語・フランス語以外の言語を話しています。移民も中国系をはじめとしてイタリア系、ドイツ系、オランダ系、ポルトガル系、インド系、ポーランド系など多数に上ります。トロントは移民が人口の約半数を占め、国連でも「世界で最も多文化な都市」のひとつとして語り続けられています。
冬のトロントは積雪量が多く平均気温もマイナス4度でマイナス10度を下回る事もありますが、夏は平均20度を超える高さにもなります。隣接する広大なオンタリオ湖はトロントの気候にも影響を与えており、7,8月の夏の主な月には湿度もあがるため各家庭はクーラーを備えているのが普通です。カナダの他の地域に比べると、日本に近い気候変化とも言えます。
トロントには観光地としても目を引くポイントが数多くあります。
トロントのランドマークとも言えるCNタワーは高さ533メートルで世界一の高さを誇る建造物です。展望台として登ることもでき、トロントの目玉の一つとなっています。またCNタワーに隣接するスカイドームと呼ばれる巨大な開閉方ドーム型スタジアムでは、メジャーリーグを初め年中様々なイベントが行われています。
トロントは近代都市としても成長を遂げた都市であり、カナダ金融の中心地として巨大な銀行のビルが林立し、ビジネス街では空を覆い隠すほどの摩天楼がひしめき合っています。ニューヨークにもビルを持つ実業家ドナルドトランプ氏がトロントに新たにビジネスビルを建てるとも公表し話題を呼んでいます。200年に及ぶ歴史を持つトロントにはゴシック調の石造り建築や教会等がダウンタウンの中で荘厳に立ち尽くす姿も興味深い。トロント州議事堂、旧市庁舎、トロント大学、カサ・ロマ(かつての富豪が建築した巨大な屋敷)などが有名な歴史的建造物である。
スポーツではメジャーリーグのブルージェイズ、アイスホッケーNHLのメープルリーフス、またバスケットボールNBAのラプターズを有しプロスポーツも盛んな街です。
他にもミュージカル、オペラ、クラシック音楽、ダンスやコンサートと、エンターテイメントの都市としての要素もふんだんに持ち合わせている。フィルムフェスティバルを開催する都市でもあり、毎年秋頃には世界中の新作映画を観賞出来る楽しみもある。
トロントは近郊の観光地・都市へのアクセスも非常に便利です。ナイアガラの滝も日帰りで行ける距離にあり、世界一の水量を誇る巨大な滝を気軽に楽しむ事が出来ます。またモントリオール、オタワ、ケベック、そして少し足を伸ばしてニューヨークやボストンも陸路で尋ねる事が出来、旅行好きの人には絶好のロケーションです。
日本からのアクセスはトロントの国際空港(ピアスン国際空港:Peason International Airport:YYZ)にエアカナダの直行便が毎日運行されている。日本からの所要時間は約12時間程度。またアメリカの各都市やカナダのバンクーバーや他都市を経由してトロントへ着くルートもとる事が出来る。
空港はダウンタウンからも程近い距離にあり、タクシーでは50ドルもあればダウンタウンへ着く事も出来る。また地下鉄やバスを乗り継いで空港・ダウンタウンを行き来でき、アクセスは非常に良い。いずれの手段でも所要時間はおよそ30~40分程度。
市内にはバス、電車・地下鉄、路面電車などがトロント一帯を張り巡らし、車が無くても移動には困らないほど非常に発展した交通網があります。TTCと呼ばれる機関が地下鉄とバスを運営しており、一回乗車すればバス・地下鉄をシームレスに乗り換えする事ができる。片道数ドルで距離に関係無く市内はどこへでも行けます。TTCの他にもGo Trainと呼ばれる中距離列車、VIAと呼ばれるカナダ横断長距離列車も走っており、これら全ての交通機関が集まるトロントユニオン駅は毎日人ごみでごった返しています。